2026年の機内持ち込み手荷物とモバイルバッテリー - サイズ・重量とICAO新ルール
ここ半年で航空会社のルールを確認していないなら、今すぐ見直しておいてください。2025年からモバイルバッテリー、機内持ち込み荷物のサイズ、搭乗口での重量チェックのルールが変わっています。10年間問題なく使っていたスーツケースが、追加料金の対象になるケースも出てきているんですよ。
| 航空会社 | サイズ(cm) | 重量 | 身の回り品 |
|---|---|---|---|
| Norwegian Air | 55×40×23(LowFare+以上のプランから) | 2点合計10kg | 30×20×38cm・座席下収納(LowFareでも可) |
| Air France | 55×35×25 | 合計12kg | 40×30×15cm |
| Lufthansa | 55×40×23 | 8kg | 運賃クラスによる |
| Pegasus Airlines | 55×40×23(Saver以上のプランから) | 8kg | 40×30×15cm・3kgまで |
| AirAsia | 56×36×23 | 2点合計7kg | 40×30×10cm・7kgに含む |
| IndiGo | 55×35×25 | 7kg+身の回り品3kg | 座席下バッグ・別枠で3kgまで |
| Scoot | 54×38×23 | 2点合計10kg | 40×30×10cm・10kgに含む |
表のサイズはホイール、ハンドル、伸縮ハンドル、外ポケットがふくらんだ状態を含みます。カウンターではサイズゲージに入れて計測し、収まらなければ預け荷物と同額の追加料金が発生します。Norwegian AirとPegasus Airlinesは最安運賃(LowFareとLight Package)だとキャビンバッグ自体が持ち込めません。座席下バッグのみで、55×40×23cmのキャビントロリーは上位プランから対象となります。
2026年のモバイルバッテリー規制
預け荷物へのモバイルバッテリー持ち込みは以前から全社で禁止されています。2025〜2026年にかけて新たに2つの制限が加わりました。機内での使用禁止と、頭上の荷物棚への収納禁止です。対象となった航空会社はLufthansaとそのグループ各社、Emirates、Delta、Southwest、British Airways、Qatar Airways、Cathay Pacific、Korean Air、ANA、JAL、AirAsia、VietJet、Qantas、IndiGo、インドネシアのLion AirとCitilinkなど。
この規制は2件の火災がきっかけです。2025年1月28日、韓国・金海空港でAir BusanのAirbus A321が火災を起こしました。機体後部から出火し、リチウム電池が原因との見方が有力で、避難時に27名が負傷しています。同年10月にはAir China CA139便でモバイルバッテリーが頭上の収納棚で発火。これを受けてUnited Airlinesが米国系航空会社として初めて荷物棚へのバッテリー収納を禁止しました。
ICAOは技術基準の改正を承認し、2026年3月27日以降は1人あたりモバイルバッテリー2個まで、機内での充電は禁止となりました。各航空会社は独自のスケジュールで対応を進めており、さらに独自のルールを上乗せするケースもあります。具体的な日程と制限内容は以下の表にまとめています。
100Wh以下なら制限なしで機内持ち込み可。10,000mAhのバッテリーは約37Wh、20,000mAhは約74Whで、いずれも基準内に収まります。100〜160Whは航空会社への事前申請が必要。160Wh超は旅客機への持ち込み不可。1人あたり最大2個まで。
航空会社別・持ち込み可否一覧
| 航空会社 | 最大個数 | 最大容量 | 機内使用 | 頭上収納棚 |
|---|---|---|---|---|
| Lufthansaグループ(Lufthansa、SWISS、Austrian、Brussels、Eurowings、ITA) | 2個 | 160Wh | ❌ 禁止 (2026年1月15日〜) | ❌ 禁止 |
| Emirates | 1個 | 100Wh | ❌ 禁止(2025年10月1日〜) | 情報なし |
| Southwest Airlines | 1個 | 100Wh | ❌ 禁止(2026年4月20日〜) | ❌ 禁止 |
| Delta Air Lines | 2個 | 100Wh | ❌ 禁止(2026年5月1日〜) | ❌ 禁止 |
| British Airways、Qatar Airways、Air India | 2個 | 160Wh | ❌ 禁止 | ❌ 禁止 |
| Cathay Pacific、Korean Air、ANA、JAL、AirAsia、VietJet | 2個 | 160Wh | ❌ 禁止(2025〜2026年) | ❌ 禁止 |
| Qantas、Jetstar、Virgin Australia | 2個 | 160Wh | ❌ 禁止(2025年12月〜) | ❌ 禁止 |
| IndiGo | 2個 | 100Wh以下は制限なし・100〜160Whは要申請 | ❌ 禁止(2025年4月15日〜) | ❌ 禁止 |
| Lion Air、Citilink、Pegasus | 2個 | 160Whまで | ❌ 禁止(2025〜2026年) | ❌ 禁止 |
モバイルバッテリーは前の座席ポケットか足元に置いておきましょう。自分の目が届く場所に。頭上の収納棚はほぼ全社で禁止されています。
機内持ち込みに必要なもの
必ず手荷物に入れるもの
- 書類関係――パスポート、ビザ、旅行保険証、チケット、ホテルの予約確認書。預け荷物には絶対に入れないこと。
- 現金とカード――財布ごと手元に。
- ノートパソコンとタブレット――リチウム電池内蔵機器はモバイルバッテリーと同様、預け荷物への収納が禁止されています。
- スマートフォンと充電ケーブル――セットで持ち歩くのが基本。
- モバイルバッテリー――機内持ち込みのみ。スーツケースに入れてX線検査を通すと、開封して没収されます。
- 薬――特に処方薬、インスリン、吸入器。フライト時間+遅延分を見込んだ量を。注射薬は英語の医師証明書が必要です。
- メガネとコンタクトレンズ――スーツケースが届かないとき、これがないとパスポートも案内板も読めません。
- 自宅の鍵――直行便で帰国する場合。
持ち込むと便利なもの
- 1日分の着替え――荷物が遅延したときのため。下着とTシャツならかさばりません。
- ノイズキャンセリングヘッドフォン――長距離フライトでは普通のイヤフォンとの差がはっきり出ます。エンジン音の疲労は思っているより大きいんですよ。
- 液体類(100ml以下)――クリーム、歯磨き粉、デオドラント。透明なジッパー付き袋(1L)1枚にまとめて。EU、米国、英国、カナダ、オーストラリア、アジアの主要空港で適用されるルールです。
- スカーフか薄手のカーディガン――機内は冷えます。夜便は特に。毛布が配られないこともあります。
- 軽食――長いトランジットや遅延時、空港内の食べ物は通常の2〜3倍の値段になりがちです。
- USB付きコンセントアダプター――空港や機内のコンセントから充電できます。モバイルバッテリーと違って制限がないのが利点です。
容器1個あたり100ml以下・透明ジッパー袋(1L)1枚のルールは、EU・米国・英国・カナダ・オーストラリアの空港のほか、日本・韓国・シンガポール・香港・タイ・UAEでも適用されます。中央アジアやアフリカの一部空港では検査が緩いケースもありますが、それを前提に準備するのは避けたほうが無難。例外は処方薬、ベビーフード、乳幼児用ミルクで、必要書類があれば量の制限はありません。
保安検査を通過できないもの
- 刃物類――ナイフ、刃渡り6cm超のハサミ、オープンブレードのカミソリ
- 液体類(100ml超)――半分使いかけでも不可
- ライターとマッチ――多くの国では機内持ち込みも禁止
- エアゾール類――デオドラントスプレーは100ml以下なら可、キャンプ用ガスボンベや護身用スプレーは不可
- 160Wh超のリチウム電池(形状を問わず)
格安航空会社(LCC)の手荷物ルール
ヨーロッパのLCCで無料の機内持ち込みが認められるのは、前の座席下に収納できる小さなバッグのみです。キャビントロリーは常に有料で、優先搭乗パッケージか上位運賃プランが必要になります。搭乗口で支払う追加料金は、購入時に払う額の3〜5倍になることもあります。
Ryanairの基本運賃では40×20×25cmのバッグ(座席下収納)のみ無料。55×40×20cm・10kgまでのキャビントロリーはPriorityパッケージに含まれ、事前購入で6〜20€。搭乗口では同じ内容が40〜60€になります。
easyJetは45×36×20cmのバッグが無料。56×45×25cm・15kgまでの大型キャビンバッグはFLEXIかStandard Plusプラン、または前方座席指定時に利用可能で、個別追加料金は6〜30€です。
Wizz Airの基本運賃には40×30×20cmのバッグが含まれます。55×40×23cm・10kgまでのトロリーはWIZZ Priorityパッケージ対応で、事前購入なら8€〜、搭乗口では35€までかかります。
Vuelingは40×20×30cmのバッグが無料。55×40×20cm・10kgまでのキャビントロリーはOptima、TimeFlies、Familyプランに含まれるか、別途9€〜で追加できます。
標準的な55×40×20cmのキャビントロリーは、この4社の基本運賃ではいずれも無料になりません。搭乗口ではほぼ毎便サイズゲージを設置しており、その場での追加料金は最高額が適用されます。 運賃を比較するときは、機内持ち込み手荷物の料金を基本運賃に足して考えましょう。この4社では、それだけで実際に安いチケットが変わってくることがよくあります。
機内持ち込み荷物の詰め方
- 書類と貴重品は外側のポケットに独立して収納。保安検査ではノートパソコン、タブレット、液体類の袋、場合によっては靴も取り出す必要があります。全部同じ仕切りに入っていると、急いでいるときに手間取ります。
- モバイルバッテリーは機内で取り出せるポケットへ。頭上の収納棚にもバッグの底にも入れないこと。客室乗務員に確認を求められたとき、すぐに出せる場所に。
- 自宅でリュックの重さを計っておく。2025〜2026年は機内持ち込みの重量チェックが搭乗口でも増えています。チェックイン時だけではありません。普通の荷物でも10kgはすぐ達します。ノートパソコン1.5〜2kg、モバイルバッテリー300〜500g、水のボトル500g、替えの靴500g〜1kg。
- 液体類はリュックの一番上に透明ジッパー袋でまとめて入れる。検査のたびに全部出さずに済みます。
できません。モバイルバッテリーを含む予備リチウム電池は、ICAOのルールにより全航空会社で預け荷物への収納が禁止されています。機内持ち込みのみ可。X線検査で発見された場合、スーツケースを開けてバッテリーを取り出します。
上の表に挙げた主要航空会社ではいずれも禁止されています。Lufthansaグループは2026年1月15日〜、Emiratesは2025年10月1日〜、Delta、Southwest、British Airways、Qatar Airways、Cathay Pacific、Korean Air、ANA、JAL、AirAsia、VietJet、Qantasは2025〜2026年に順次導入、IndiGoは2025年4月15日〜。機内での充電はシートの電源コンセントにコンセントアダプターを使ってください。
ICAOのルールでは2026年3月以降、1人あたり最大2個。Emiratesは100Wh以下のバッテリー1個に限定しています。その他の主要航空会社は100Wh以下なら2個、100〜160Whは事前申請で2個まで可。一般的な10,000mAhのバッテリーは約37Wh、20,000mAhは約74Whで、どちらも100Wh以内に収まります。IATAの旅客向け詳細ガイドはIATAの公式サイトで確認できます。
航空会社によって異なります。Air Franceは55×35×25cmの機内持ち込み荷物に加えて40×30×15cmのバッグ(ハンドバッグやノートパソコン入りリュックなど)を追加で1点認めています。AirAsiaとScootは機内持ち込み荷物と身の回り品を合算して計量し、それぞれ上限7kgと10kg。IndiGoはキャビンバッグに7kg、座席下の身の回り品に別枠で3kgが与えられます。Ryanair、Wizz Air、easyJet、Vuelingでは座席下バッグが唯一の無料枠で、それより大きいものはすべて有料です。
中身が入ったボトルは保安検査を通過できません。液体100ml超に該当するためです。検査通過後にデューティーフリーショップやカフェで購入しましょう。空の水筒は問題なく持ち込めます。制限エリア内のウォータークーラーやトイレの蛇口で補充できます。EUや米国の空港では給水スタンドの設置が増えています。